徒然なるままに坂口友英|元イタリアンシェフの挑戦!

坂口友英の毎日の挑戦!と意気込んでおりましたが、ゆるーりとした生活を思うままに書き綴ります。元シェフらしく、毎日の料理や食事などが多いです。

春が旬のかぶで、丸ごとかぶの肉詰めを作ってみた

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【材料】2-3人分

かぶ5個

鶏ひき肉100g

☆酒      大さじ1杯

☆塩      ひとつまみ

☆片栗粉    大さじ1杯

コンソメ微粒 小さじ1/2杯

☆くり抜いたかぶの中身のみじん切り

コンソメ固形1個

鶏がらスープの素 大さじ1(水の量によって)

冷蔵庫の好みの野菜(今回はスイスチャードとカリフラワー)

 

【手順】

1.かぶは皮をむき、中身をくり抜くかぶを並べる時に安定するように、かぶの下がわを平らにしておくカットした上の部分は蓋として使うので取っておく(葉はよく洗う)

くり抜いたかぶはみじん切りに

 

2.鶏ひき肉と☆を混ぜ合わせて、かぶに詰める

 

3.鍋にかぶを並べて(かぶの蓋はこの時に乗せる)

かぶが8分目ぐらい浸かる程度の水、コンソメ、鶏がらスープを入れる

空いた隙間に好みの野菜を入れる(他の野菜の食感を重視したい場合は、野菜の火の通りによって投入タイミングを変える)

 

4.弱火の落し蓋で、15分前後コトコト煮たら完成かぶが旬の季節になったので作ってみた。優しい舌触りの料理なので、味も優しめにした。

予想どおりトロトロの食感で、かぶのカップに箸がスッと入っていく。

 

冷蔵庫にあったスイスチャードとカリフラワーも追加で投入したが人参を入れるのも色合いが良いだろう。

 

今回はコンソメ味で洋風寄りにしたが、和や中華でもアレンジ可能だ。

 

食材と食べる人に愛をこめて。
坂口 友英

味噌?醤油?それともカレー味?アレンジして食べたい鍋焼きうどん

こんばんは、坂口友英です。

寒い季節は体の芯から温まる食べ物が欲しくなる。ジンジンと温まって、汗が吹き出すような食べ物。

「そうだ!鍋焼きうどんにしよう!!」叫ぶほどのことでもないかもしれないが、風に吹かれ帰宅した時など、すっかり凍えたぼくの体は、鍋焼きうどんを欲するのだ。

鍋料理に〆のうどんではない。単体かつ素早く作ることのできる鍋焼きうどん。と言えば、スーパーなどでよく見かけるようになる、あのアルミ鍋に一人前のうどんと液体スープ、ネギやかき揚げなんかがセットになった、あの鍋焼きうどんがぼくは食べたくなるのよ。

アルミ鍋にちょっとだけノスタルジーを感じるのは、ぼくだけだろうか?ぼくと同じ気持ちの同志たちは、この広い空の下、きっと何処かにいるはず……と、そんなセンチメンタルはよしとして。

昔はアルミ鍋の鍋焼きうどんも、味は味噌か醤油味が定番だったけど、最近ではいろんな味が増えちゃって、近所のスーパーには「すき焼き味」とか、「ちゃんぽん味」なんてのもある。

ぼくの極めつけ、カレー味はやっぱり捨てられないね。しっかり煮込んでうどんにカレーの味がしみこんだやつ。

(うん。なんだかお腹が空いてきたぞ)そのままの味付けで食べるのもありだが、もう一手間かけてオリジナルの鍋焼きうどんにするのもGood!加えるならやっぱり、冷えた体を芯から温めてくれる食材がよい。

体を温める食材といえば、生姜。

味噌味か醤油味の鍋焼きうどんにちょっと加えると、立ちのぼる湯気の中に生姜の香りが、さらに食欲をそそる。体も芯からポカポカ。汗の吹き出すとはまさにこれのこと。

生姜の他に、ごま油なんかもよい。定番の味も深みが増す。

味の変化だけでなく、うどんと一緒に煮込んでたっぷり食べたいのが野菜。

特に季節の野菜をたっぷり入れたいものだ。きのこや白菜、水菜に大盛りのネギなどなど。

野菜だけでなく豚肉や鶏肉も一緒に入れて、スープに野菜、肉の旨みをたっぷり引き出し、うどんに絡めて食べたい。ああ、食べたい……。そういえば、鍋焼きうどんのアレンジで、最近のぼくのお気に入りは、カレー味の鍋焼きうどんに、ミルクや豆乳をプラスするというもの。

体が温まるだけでなく、なによりまろやかな味がお腹に優しい。優しい……(この歳になるとみょうに身にしみて、涙)風邪を引いて体が弱っている時なんかに食べると、元気が湧いてくる。

今は風邪を引いていないが、こうしてつらつら鍋焼きうどんのことを書いていると、無性に食べたくなってきた。ちょっとそこ(スーパー)まで行ってこようか。

せっかくだから、今日は気になっていた新しい味、すき焼きか、ちゃんぽん味に挑戦してみるのもよいかもしれない。

思い立ったが、吉日だ!

大好物のお寿司に対する思いについて

坂口友英です。ぼくは、食べることが好きだ。

食べるということは、生きて行く上で必要不可欠なことでもある。

シェフという職業に興味を持ったのも、食べることが好きだということが原点になっていると言える。

せっかく食べるという行為をするのであれば、美味しい物を食べたい。それは、大人になる前からそうだった。

数ある食べ物の中でも、ぼくが好きなのはお寿司だ。静岡や九州、北海道など、海鮮の美味しい地域には、進んで足を運んでいる。

観光目的というよりは、お寿司を目当てに飛行機に乗るなんてことも、ぼくにとっては珍しいことではない。

目的がはっきりしていると、出不精なぼくも、自然と身軽になれる。それほどまでに、食というのは魅力的なのである。

一番最近だと、静岡の方にお寿司を食べに行った。

友人に勧められたことがあったお寿司屋さんで、何度か行きそびれてしまっていたので、ずっと行きたいと思っていたのだが、先日その願いがやっと叶った。

期待していた以上に美味しくて、しかもリーズナブルな価格で満足できた。都会に出れば出るほど、食事の単価が上がってしまうのは、残念だと思う。

そんなことも考えてしまった。振り返ってみると、ぼくのお寿司好きはいつからだろう。

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母親も父親もお寿司は好きだが、もっと別な食べ物が好きなイメージの方が大きい。

おそらく、子供の頃に北海道旅行に連れて行ってもらって、そこで食べたお寿司に感動をした時が最初だったように思う。

あれは、小学校2年生くらいだった。家族旅行は、他でも行ったことはあるのだが、あの旅行はぼくの中でも特別なものだった。

北海道という素晴らしい場所に行くことができ、美味しいお寿司を食べ、綺麗な星を見て過ごした1週間は、大人になった今でも時々思い出す。

こういう思い出を与えてくれた両親には、感謝せねばと思う。話は逸れたが、ぼくのお寿司好きは子供の頃からという訳だ。

最近では、安さを売りにした回転寿司のチェーン店や美味しい食べ放題のお寿司屋さんなんかもあったりする。そういうところも、それなりに美味しいとは思うのだが、いつもとは違った土地に出向いて、本場の味を楽しむというのが、ぼくには合っている。

大好物のお寿司を手軽に食べたいという訳ではないからかもしれない。

ただ食べられれば良いというのではなく、わざわざ出向いて食べるというところにも、満足感を感じているので、ちょっと足を伸ばしてお寿司を食べに行くというのは、定期的にやってみたいと思う。

元料理人の“美味しい”オムレツの作り方

おはようございます。坂口友英です。

久しぶりに気が向いたので厨房……いやいや我が家の台所に立ってみる(笑)

なにぶん狭い我が家ゆえ、台所も当然こじんまりとしている。とても「厨房」などという表現は使えまい。

 

何か吹っ切れたような、少し気分が軽い。いや、むしろ焦っているだけなのか。料理を辞めてから結構な時が過ぎてしまった。

体が「何か」を求めているのだろうか。元料理人の血が騒ぐのかもしれない。ただ、腹の虫が騒いでいるだけかもしれない。

 

じゃ、昔取った何とやらで、オムレツでも巻いてみますか。

手をパチンと叩いて独り言ちてみた。 冷蔵庫からたまごを三つ取り出す。ボウルがないので、ドンブリでいいや。

 

コンコン、コンコン。

素人さんはたまごをドンブリの角っこで割ったりするが、プロはやらない。

 

角で割るということは殻の破片が入ってしまったり、殻の表面に付着している雑菌が混じったりする可能性があるからだ。

だからプロはやらない。が、現役時代先輩によく怒られたっけか……。

塩コショウをササっと施し、軽くミルクを投入。

菜箸でカシャカシャカシャ。

泡だて器で丁寧に混ぜるべきという意見がある。一方で白身の弾力を活かすため菜箸でほぐす程度にすると言う人もいる。

ぼくは後者だ。理由なんかない。

昔の職場の先輩がそう指導したからだ。文句があったらその先輩に言ってくれ(言えるもんならな)。

フライパンにバターと油。レンジのスイッチをガチャリ。

チチチチ、シュポッと炎が上がる。ん~、バターの甘くて芳ばしい香りがお腹の虫を活気づかせてくれるよ。

頃合いを見計らってフライパンにたまごを流し込む。さ、ここからは時間との勝負。

すぐさま菜箸を突っ込んで固まらないようにかき混ぜる。鼻孔をくすぐる芳ばしい香りを楽しみながら、徐々に形を整えていく。

菜箸でたまごをラグビーボールの形に寄せていくと、左拳でフライパンの持ち手をトントントン。

すこし力を加えたら、フライパンの中で「ラグビーボール」がクルリと一回転。

もう一度回転させて表面に焼き色を付ければ、完成だ。

皿に盛るとケチャップをたら~り。

店の厨房なら何種類かのソースがあったけど、自宅の台所じゃ贅沢は言ってられん。 では、いただきます!

プロとして仕事で料理をしていると、自宅で自分や家族のために何か作ってやろうとは思わなくなっていた。自分の性格的な問題だろうか、決して充実しているわけではない材料と調理器具で料理を作ることが嫌だったのだのかもしれない。

よく言えば「完璧主義者」なのだろう。

なら、悪く言えば……

 

ま、ヨシとしよう。せっかくのオムレツが冷めちまう。

久しぶりに作ってみた中華料理の味

こんばんは、坂口友英です。

このところ多忙で、昔のこともあって余計にだが、料理をしないで簡単に食事を済ませていた。
なんとなく調理器具を手にすることに余計な感情がはいってしまってよくないと思う日々。

それでも思い立って久しぶりに何か料理してみようという気持ちが起きた。
なるべく仕事で作っていたものとは違うものがいい...そう思いながら。

スーパーに入って、野菜を手に取るのはどのくらいやってなかっただろうか。
なんとなく中華料理にしようと、自然と野菜をかごに入れていく。
ピーマンの緑はよく見慣れた緑
イタリアンを作るなら普段から目にする緑
そんな緑を中華で活かすには、と考えながら、野菜のコーナーは通りすぎ、調味料を覗き見する。
トマトピューレだとかアンチョビだとか、目についてしまうものは通り過ぎて、中華の調味料を探す。
味覇
初めてみるな、、と手に取ってみる。
シャンタンだとか、そういう類のペースト状の調味料らしい。
たまにはこういう調味料を買ってみるのもいい。
ピーマンと味覇
後は何を買い足そうか、といろいろ思い巡らせ、今日は青椒肉絲を作ることにした。
中華料理なんていつぶりだろうか。
料理自体避けてきてやっていなかったけれど、中華料理なんて賄いでもあまり作るものじゃない。

なんとなく、昔の彼女と一緒に作った日のことを思い出した。
自分よりうまく作ることができない彼女に意味もなくダメだしして、よくけんかになったものだった・・・
あの頃は料理をすることが何より人生の中では上位で、できることがあたりまえで・・
女性なのに満足に料理ができない彼女に対して、少し苛立ちも感じていた。

いつしか彼女の料理を食べることができなくなって・・・距離も少しずつ離れてしまった・・・
昔の感傷を調味料になんてできないけど、青椒肉絲を久しぶりに食べたいと思った。

買い物ついでにひさしぶりにビールも買う。
ワインって気分でもないし、中華料理にはビールが合うような気がした。
たけのことピーマン、豚肉を細切りにして、味覇を混ぜて・・・

一緒に買っておいた卵も使って、中華スープを作る。
案外、味覇は使い勝手がいいのかもなあ・・・
でも、全部使い切ることできるか少し不安だ。

春が待ち遠しいなあ、、、
とりあえず寒さはスープを飲んでかき消そう。

一日小旅行

坂口友英です。こんにちは。

最近本当に寒い日が続きますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
毎朝冷え込みが厳しいので、朝起きるのがとてもつらく感じる。
僕は本日は早起きをして出掛けなければならなかったが、外は霜が降りていた。

電車にのって少し遠方まで向かって、乗り継いで行くと、途中で通勤ラッシュの時間帯になり混雑が激しくてギュウギュウで辛い思いをした。
そんな中に年配のおばあちゃんも乗っており、少々心配になり「大丈夫ですか?」と思わず声をかけたところ、「これくらい大丈夫です。」との返答が返ってきた。
この大変な時間帯に出掛けなければならない用事があるのかなと想像した。
そう考えるとぼくは(座っていたわけでは無いので)席を譲れないな。とふと頭をよぎる。
誰か譲ってあげれば良いのにと思っていたところに、ちょうど目の前の人が駅を降りた。

丁度良いとおばあちゃんにその席をおすすめしたところ「次の駅で降りるので、ありがとう」という返答で、ぼくはなんとなく恥ずかしさを覚えた。
気をもんで心配してるのは僕だけかもしれない?
でも、この「席に座らせてあげたい」という思いは間違いではないと思いたい。
ちょっと、もやっとしていた所で目的地の駅に到着。

そこでお昼ご飯にしようと思って辺りを見回すと、ラーメン屋さんがあったので入ってみた。
ラーメン屋さんというのは、玉石混合、評判を知らないで入るのはちょっと危険だと思う。
味の好みが極端に別れるので、もしも自分の好みに合わなかった場合は残念な気持ちになる。
そこはつけめんも扱っていたのですが、通常のラーメンを注文。

 

しばらくして美味しそうなラーメンが目の前に。
あつあつの湯気が食欲をそそる。食べてみると、とんこつ醤油で魚介のスープがたまならい。
このお店に入ってよかったな。と大満足。
お店の雰囲気も清潔感があって良かったので、また来たいなと思う。
(だけど、ちょっと遠いんだよなぁ。)

そんな訳でその後は用事を済ませて、帰るころには夕方だったのですが夕焼けがきれいだった。
自宅から離れた所で景色がきれいだとちょっぴり得した気分になる。

朝から出掛けているので帰りは疲れを感じる。
居酒屋でちょっと一杯とも思っていたが、本日はやめてまっすぐに帰宅。
一日の小旅行が気分転換になりました。
ではまた。

雪を見て思うこと、感じること諸々

こんばんは、坂口友英です。

ここのところ連日、テレビで雪のニュースが取り上げられている。
同じ日本なのにも関わらず、北と南では冬の景色が全く違うのだ。毎年のことではあるけれど、これを見るとぼくはいつも不思議な気持ちになる。

都会は雪に弱いとよく言う。電車や交通機関はすぐストップするし、自動車も誰も冬用タイヤになんて変えていないから、まともに走れず渋滞で道路は埋まる。

会社に出られない人が相次ぎ、人がいないと仕事が回らず各種の営業やサービスが止まる。

ちょっと多めの雪が積もるだけで、その損害は計り知れないことになる。
また、歩く人も慣れていないからよく転ぶ。ニュース映像でよく使われているけれど、大怪我に結びつくことだってある。笑い事ではない。

その点、雪国に住む人たちはたくましい。凍えるほどの寒い中で雪かき、雪下ろし。

お年寄りであっても毎日のように行う。

さらに道も、家も、人も、寒くなる前から雪に備え、どんと来いと待ち構える。
対策をするだけでなく、雪を利用する雪中野菜なんていうのもある。

その名の通り、雪の中に野菜を埋めてしまうのだ。雪の中に埋められた野菜たちは、寒さから身を守るために糖度を増す。食べるとそれはそれは甘く、しっとりとして柔らかい。

調理だけでは出せない深みと優しさがそこに生まれる。雪の国で育った人々のたくましさと知恵の賜物である。

わずかの距離なのにここまで違う。日本という狭い島国で、たまたま生まれた場所がそこであっただけで。

たまたま東北、たまたま東京、たまたま九州。生まれる場所を自分で選べる人などいない。

ぼくの友人に、毎年冬になると奥さんを連れて沖縄へ旅立つ男がいる。旅立つといっても、一週間ほどであるが。
寒いのがとことん苦手な彼は、将来的に永住も視野に入れているそうだ。

彼が生まれる場所を決められたなら、沖縄にしたに違いない。

彼のように考える人もいれば、一生同じところに住む人だっている。

それこそ沖縄の石垣島宮古島に生まれてずっと島から出ない人だって大勢いるはずだ。
同じ日本とはいえ、沖縄は似て非なるものである。やはり食の違いが大きい。

沖縄を代表する食べ物といえばゴーヤだろう。そして海ぶどう、豚足、豆腐ように島らっきょう。

ヤギも刺身や汁にして食べる。ゴーヤこそ今では広く流通しているが、その他馴染みのない食べ物はいくつもある。

生まれた場所が人を変え、食を変え、育てる。それを偶然ととるか、運命と捉えるかはそれぞれなのだ。

......といったことを、毎年雪を見るたびにぼーっと思う。飛躍しすぎなことは言わずもがな。