街がめかしこんでゆく。冬の足音が聞こえる
こんばんは、坂口友英です。
葉物の野菜が高騰してきた。
スーパーの野菜売り場と八百屋を見てそう思ってしまうのは、もうこの身に染みついた癖のようなものだ。
日が経つに連れて寒くなって来た。太陽はすぐに沈んでしまう。夜が長い。
街並みはイルミネーションに彩られはじめた。
明日から12月だ。
寒さを我慢していたがそろそろ限界だ。
帰ったらストーブを用意しよう。
家路を急いでいたら
遠くの山が色づいて見えた。
木々が枯れていく前に一際美しく化粧をする。
その様子に思わず寒さを忘れて釘付けになった。
足を止めてしばらく見とれていたら頭上から松ぼっくりが落ちてきた。びっくりした。
どうやら松の木の下にいたらしい。
足元に転がった松ぼっくりを手にしたらクリスマスツリーを思い出した。
そういえばクリスマスシーズンはケーキの予約ばかりだった。ほとんどなかったけれど、受け取りの日にキャンセルが出ることがあった。
食べてもらえないことは悲しかったが、お客様を責めても仕方がない。その日来店されたお客様へのサービスとしてケーキを振る舞ったことがある。
その時は喜ばれてシェフでいて良かったと思った。
昔のことばかり考えてしまうな。良い思い出ばかりだったけれどもそろそろ前を向かなくては。
今日は紅葉が綺麗だったから
イチョウ...切りの大根と
もみじ...おろしは人参か。
豚汁にしよう。
身体が温まる。