徒然なるままに坂口友英|元イタリアンシェフの挑戦!

坂口友英の毎日の挑戦!と意気込んでおりましたが、ゆるーりとした生活を思うままに書き綴ります。元シェフらしく、毎日の料理や食事などが多いです。

秋のスーパーマーケットにて思う

坂口友英です、こんばんは。
九月に入って、そろそろ日差しが柔らかくなってきたように感じる。

日中はまだまだ気温が高いけれど、早朝の空気は冷たく澄んでいる。秋がすぐそこまで来ている気配を感じる。
最近は、スーパーマーケットに並ぶ様々な野菜にも秋を感じる。秋冬はサツマイモなど根菜類がおいしい季節である。
今日は、「食欲の秋」にちなんで、ぼくがスーパーでどんなふうに食材の選び方についてブログに書こうと思う。
食材を買う時、なるべく新鮮な物や賞味期限まで日があるものを選んで買われる方が多いのではないかと思う。

もちろんそれは大切なことだ。おいしいお料理を作るには新鮮な食材が必要であるから。
でもぼくは、敢えてなるべく賞味期限が近づいているものを選んで購入するようにしている。

野菜は少々くたびれて元気がなくなってきた物を選んで買い物かごに入れるのだ。
何故って、値段が割り引きされているから?それももちろん理由の一つではある(笑)
だが一番の理由は、スーパーではまだ食べられる食材でも、賞味期限が近づいてきたり鮮度が落ちてきたりした食材は廃棄処分しなくてはならないからだ。

もちろん、それは衛生的な理由があったりお客様によい商品を提供したいという、スーパー側の経営努力の結果である。
ぼくもシェフとして食材を選んでいた時は、食材の新鮮さを何よりも優先していたものだ。

お客様にはぼくにできる限りの最高の料理を味わって頂きたかったからだ。
ただ、自分のために作るときは捨てられてしまうかもしれない食材で作りたい。

そうすることで、ほんの少しでも食品が捨てられることが防げるかもしれない。
そして、ぼくの培った技でどんな食材でも美味しい料理に作ることができるという密かな自負もあるのである。

それにしても秋だ。秋はなぜだか物悲しい。夕暮れ時になると訳もなくメランコリックな気分になるのは、ぼくがもう人生の春、夏を通り過ぎて、すこしさびしい人生の秋にさしかかる年齢だからだろうか?最近のぼくはどうも気弱になっているようだ。

スーパーで割り引きシールが貼られた食材が気になるのも、心のどこかでぼく自身の姿を重ね合わせているのかもしれないと思うのである。
いやだがしかし弱気は禁物である。現代では45歳はまだまだ若造ではないだろうか。生涯現役で活躍している先輩たちもたくさんいるではないか。
食欲も良いが、「スポーツの秋」ともいうではないか。澄み渡る秋空の下、なにか軽い運動を始めてみるのも良いかもしれない。
これから来る冬に備えてしっかり食べて運動して、元気を蓄えたいものだ。